【毎月更新】Redmine リリース前の新機能を先行チェック!ウェルカムメッセージのデフォルト値を追加など(2024年2月コミット分)
Redmine公式サイトでコミット済みの未リリースの新機能を毎月紹介します。より便利になるRedmineの機能を一足先にチェックしましょう。
今月は2024年2月にコミットされたチケットの中から4つ紹介します。
- ウェルカムメッセージのデフォルト値を追加
- 入力フォームがあるページのURLに"utf8=✓"パラメータを追加しないように設定を変更
- Atomフィードに出力されるタイトルの文字数を100文字から300文字に引き上げる
- ユーザーアカウントでIDN(国際化ドメイン名)を含むメールアドレスをサポートする
Redmineとは:
Redmineはオープンソースのプロジェクト管理ソフトウェアです。オンプレミスのサーバなど自前の環境に自由にインストールできるほか、 クラウドサービス も利用できます。Redmineについて詳しくは Redmine.JP (Redmine日本語情報サイト)をご覧ください。
ウェルカムメッセージのデフォルト値を追加
ホーム画面の左側に表示される「ウェルカムメッセージ」のデフォルト値が追加されます。これまで「ウェルカムメッセージ」にデフォルト値が設定されていないため、ユーザーが設定しなければ「ホーム」とだけ表示されていました。
ホーム画面に「ウェルカムメッセージ」のデフォルト値が表示される
デフォルト値には設定箇所も記載されているため、初めてRedmineを使う人でも「管理」→「設定」→「全般」→「ウェルカムメッセージ」で設定を変更できることがわかるようになります。既にウェルカムメッセージに何かメッセージを入れている場合は、バージョンアップを行ってもこの設定の影響はありません。新規インストールしたときや、「管理」→「設定」→「全般」ページの設定を変更したことがないRedmineをバージョンアップしたときに、このデフォルト値のメッセージが表示されます。
「管理」→「設定」→「全般」→「ウェルカムメッセージ」にデフォルト値が設定される
「ウェルカムメッセージ」とはRedmineの運用方針や使い方など利用者全員に周知したいことを表示するための機能です。チケットやWikiと同じようにCommonMark MarkdownまたはTextileの記法を利用できるので、画像やWikiページへのリンクも表示できます。詳細はRedmineのホーム画面を編集するをご覧ください。
- 利用できる予定のバージョン:Redmine 6.0.0
- 公式サイトのチケット:Patch #33638: Add informative default welcome text for new installations
入力フォームがあるページのURLに"utf8=✓"パラメータを追加しないように設定を変更
Ruby on Railsは入力フォームがあるページのURLに"utf8=✓"パラメーターを追加します。このパラメーターは、古いバージョンのInternet ExplorerがUTF-8文字列をLatin1でエンコーディングするのを防ぐために追加されました。
【Redmine 5.1以前】"utf8=✓"パラメーターを追加する
Redmine 5.0でInternet Explorerのサポートを終了(Feature #34978: Add the list of supported browsers to docs and drop support for IE 11)し、このパラメータが不要になったため、Redmine 6.0以降は追加しないように設定が変更されます。
【Redmine 6.0以降】"utf8=✓"パラメーターを追加しない
- 利用できる予定のバージョン:Redmine 6.0.0
- 公式サイトのチケット: Feature #40190: Stop appending the utf8 checkmark parameter to form URLs
Atomフィードに出力されるタイトルの文字数を100文字から300文字に引き上げる
チケット一覧など画面右下「他の形式にエクスポート」からAtom形式にエクスポートするとき、Atomフィードに出力されるタイトルの文字数は100文字で切り捨てられます。この文字数の上限が300文字に引き上げられます。
以下はtitle部分を抜粋した例です。
Redmine 5.1以前はチケットの題名が100文字を超えると切り捨てられて ...
が表示されています。
<title>バグ #8 (新規): Lorem ipsum dolor sit amet, consectetur adipiscing elit, sed do eiusmod tempor incidi...</title>
Redmine 6.0以降は以下のように100文字を超えても表示されます。
<title>バグ #8 (新規): Lorem ipsum dolor sit amet, consectetur adipiscing elit, sed do eiusmod tempor incididunt ut labore et dolore magna aliqua. Dui id ornare arcu odio ut sem nulla pharetra diam. Risus viverra adipiscing</title>
- 利用できる予定のバージョン:Redmine 6.0.0
- 公式サイトのチケット: Feature #34025: Raise the maximum length of the title element in the Atom feed from 100 to 300 characters
ユーザーアカウントでIDN(国際化ドメイン名)を含むメールアドレスをサポートする
現在、Redmineはユーザーアカウントの作成や更新時に、"joe@ドメイン名例.jp"やそのASCII表現である"joe@xn--eckwd4c7cu47r2wf.jp"のようなIDNメールアドレスには対応していませんが、新バージョンでは使用できるようになります。
【Redmine 5.1以前】IDNメールアドレスに対応していないため警告が表示され保存できない
【Redmine 6.0以降】IDNメールアドレスに対応している
- 利用できる予定のバージョン:Redmine 6.0.0
- 公式サイトのチケット: Feature #29208: Support email addresses with IDN (internationalized domain names) in user accounts
Redmineの新機能を先行して利用できる「RedMica」
Redmine互換のオープンソースソフトウェアRedMica (ファーエンドテクノロジー版Redmine)では、Redmineの次期バージョンの新機能を先行して利用できます。
RedMicaが今すぐ使えるサービス「My Redmine」
「My Redmine」は、RedMicaの開発者ファーエンドテクノロジーが提供するクラウドサービスです。無料でお試しできます。
バックナンバー(過去1年分)
- 【毎月更新】Redmine リリース前の新機能を先行チェック!狭い画面上でのフィルタの表示を改善するなど(2024年1月コミット分)
- 【毎月更新】Redmine リリース前の新機能を先行チェック!メール通知のデフォルト設定が「ウォッチ中または自分が担当しているもの」に変更など(2023年12月コミット分)
- 【毎月更新】Redmine リリース前の新機能を先行チェック!メール通知の新しい選択肢「ブックマークしているプロジェクトのすべての通知」(2023年11月コミット分)
- 【毎月更新】Redmine リリース前の新機能を先行チェック!チケットの各ステータスに説明を追加など(2023年8月コミット分)
- 【毎月更新】Redmine リリース前の新機能を先行チェック!チケットの履歴を検索できる「現在/過去の値」「過去の値」「一度もない」フィルタ演算子(2023年5月コミット分)
- 【毎月更新】Redmine リリース前の新機能を先行チェック!チケットのテキストをOR検索できる「いずれかを含む」フィルタ演算子など(2023年4月コミット分)
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