【毎月更新】Redmine リリース前の新機能を先行チェック!箇条書きや番号付きリストを入力中、改行時にリストの次の記号を自動補完など(2025年9月コミット分)
Redmine公式サイトでコミット済みの未リリースの新機能を毎月紹介します。より便利になるRedmineの機能を一足先にチェックしましょう。
2025年9月はRedmine 6.1がリリースされました。今月は9月にコミットされたチケットの中から、リリース直前にコミットされRedmine 6.1に含まれた新機能と、次期バージョンRedmine 7.0に含まれる予定の新機能を分けて紹介します。
目次
リリース直前にコミットされRedmine 6.1に含まれた新機能
- 箇条書きや番号付きリストを入力中、改行時にリストの次の記号を自動補完
- オートウォッチのデフォルト値が設定可能に
- 最近更新されたWikiページ一覧を表示する recent_pages マクロが追加
- Gravatar未使用時にユーザー名のイニシャルを表示
- RSS/REST APIキーのクリップボードへのコピー機能
Redmine 6.1.1に含まれる予定の新機能
Redmine 7.0に含まれる予定の新機能
Redmineとは:
Redmineはオープンソースのプロジェクト管理ソフトウェアです。オンプレミスのサーバなど自前の環境に自由にインストールできるほか、 クラウドサービス も利用できます。Redmineについて詳しくは Redmine.JP (Redmine日本語情報サイト)をご覧ください。
入力欄でリストを作成する際、改行時にリストの次の記号を自動補完
チケットの説明やコメント、Wikiページなどの入力欄で箇条書きや番号付きリストを入力中、Enterを押して改行した際に、次の記号( *
や 1.
など)が自動で挿入されるようになりました。何も入力せずにEnterを再度押すと簡単に記号が削除され、通常の改行ができます。手動で記号を入力する手間がなくなり、入力スピードが速くなります。
- 実装されたバージョン:Redmine 6.1.0
- 公式サイトのチケット:Feature #43095: Support automatic list marker insertion in textareas
新しいユーザーのオートウォッチのデフォルト値が設定可能に
新しいユーザー作成時のオートウォッチ「自分が作成したチケット」「自分が更新したチケット」のデフォルト値をOFFに設定できるようになりました。
これまでオートウォッチのデフォルト設定はONだったため、オートウォッチをOFFにしたいときはユーザーごとにOFFにする設定変更が必要でした。そのため「全員OFF、希望者は自分でONにする」という運用を行うのは大変だったのですが、Redmine 6.1以降では簡単にできるようになりました。
「管理」→「設定」→「ユーザー」→「オートウォッチ」から設定できる
デフォルト値をOFFに設定した場合の新しいユーザー作成画面
- 実装されたバージョン:Redmine 6.1.0
- 公式サイトのチケット:Feature #42880: Make 'auto watch issues' default user settings configurable
最近更新されたWikiページ一覧を表示する recent_pages マクロが追加
最近更新されたWikiページ一覧を簡単に表示できるマクロ {{recent_pages}}
が利用できるようになりました。Wikiのメインページやサイドバーに {{recent_pages}}
マクロを記述するだけで、そのプロジェクト内で最近更新されたWikiページの一覧を自動で表示できます。
マクロの記述例 | 説明 |
---|---|
{{recent_pages}} |
過去7日間に更新されたページの一覧を表示する |
{{recent_pages(days=3)}} |
表示する更新期間を指定する |
{{recent_pages(limit=5)}} |
表示する最大ページ数を指定する |
{{recent_pages(time=true)}} |
各ページタイトルの横に最終更新時刻を表示する |
入力画面(メインページ)
入力画面(サイドバー)
表示結果
- 実装されたバージョン:Redmine 6.1.0
- 公式サイトのチケット:Feature #38501: recent_pages macro that displays a list of recently updated Wiki pages
Gravatar未使用時にユーザー名のイニシャルを表示
Gravatarを使用していないユーザーはイニシャルが表示されるようになりました。アイコンが設定されていないユーザーであっても、誰なのかが視覚的にわかりやすくなります。
- 実装されたバージョン:Redmine 6.1.0
- 公式サイトのチケット:Feature #29824: Add user initials when Gravatar is disabled
RSS/REST APIキーのクリップボードへのコピー機能
「個人設定」ページで表示されるREST APIキーの近くに、キーの文字列全体をワンクリックでクリップボードにコピーできるボタンが追加されました。
- 実装されたバージョン:Redmine 6.1.0
- 公式サイトのチケット:Feature #5953: Copy RSS/REST API keys to clipboard
Markdownで日本語入力時に太字や斜体がうまく表示できない問題の改善
CommonMark Markdownで日本語、中国語、韓国語(CJK)を入力したときに太字や斜体といった強調表示の記法が 。
や 、
の直後にあると正しく表示されない問題が修正されます。
入力例
表示結果(現バージョン)
表示結果(次期バージョン)
- 利用できる予定のバージョン:Redmine 6.1.1
- 公式サイトのチケット:Feature #43234: Enable CJK-friendly emphasis extension for CommonMark
Open Colorを導入してCSSの色を統一・標準化
デザインで使用するカラーパレットをOpen Colorという標準化されたシステムに統一します。これにより、Redmineのボタン、リンク、背景などの配色に一貫性や視認性が生まれ、UI全体が分かりやすいデザインになります。
現バージョン
次期バージョン
- 利用できる予定のバージョン:Redmine 7.0.0
- 公式サイトのチケット:Feature #43256: Introduce Open Color to unify and standardize CSS colors
Redmineの新機能を先行して利用できる「RedMica」
Redmine互換のオープンソースソフトウェアRedMica (ファーエンドテクノロジー版Redmine)では、Redmineの次期バージョンの新機能を先行して利用できます。
RedMicaが今すぐ使えるサービス「My Redmine」
「My Redmine」は、RedMicaの開発者ファーエンドテクノロジーが提供するクラウドサービスです。無料でお試しできます。
バックナンバー(過去1年分)
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