【毎月更新】Redmine リリース前の新機能を先行チェック!OAuth2に対応など(2025年6月コミット分)

 •  分類: ,  •  石原佑季子

Redmine公式サイトでコミット済みの未リリースの新機能を毎月紹介します。より便利になるRedmineの機能を一足先にチェックしましょう。

今月は2025年6月にコミットされたチケットの中から3つ紹介します。


Redmineとは:
Redmineはオープンソースのプロジェクト管理ソフトウェアです。オンプレミスのサーバなど自前の環境に自由にインストールできるほか、 クラウドサービス も利用できます。Redmineについて詳しくは Redmine.JP (Redmine日本語情報サイト)をご覧ください。

OAuth2に対応

Redmine 6.1からOAuth2に対応します。

これまで、Redmineと連携するアプリケーションでは、ユーザーに紐づくAPIキーを使ってREST APIを呼び出す必要がありました。これにはいくつかの欠点があります。

  • ユーザーはAPIキー(認証情報)をアプリケーションに登録する必要がある
  • アプリケーションのアクセスを制限する方法がないため、そのユーザーが持つすべての権限を持つ

OAuth2では、アプリケーションを特定の権限に制限するメカニズムがあります。さらに、ユーザーがアプリケーションの利用を明示的に許可する仕組みも提供されます。これにより、ユーザーは、アプリケーションが自分に代わってどのようなデータにアクセスするかを確認してから利用を開始できるようになります。その際、APIキーを生成してアプリケーションに保存する必要もありません。


アプリを許可するときの画面

OAuth2でREST APIを使う場合は「管理」→「設定」→「API」タブから「RESTによるWebサービスを有効にする」をONにした上で「管理」→「アプリケーション」→「新しいアプリケーション」画面からOAuth2アプリケーションを登録します。


アプリケーションの登録画面

テーブルの並べ替え機能の無効化

Redmine 4.2で追加されたテーブルの並べ替え機能を無効化できるようになります。

テーブルの並べ替え機能にはいくつかの問題点が見つかっています。

  • ヘッダーにカーソルを合わせるとセルの幅が広がって点滅する
  • テキストの選択が難しくなる
  • 一度並べ替えされたテーブルは元に戻す方法がなく、同じヘッダーをクリックしても異なる順序になることがある

これらの問題点を解決するために、テーブルの並べ替え機能を無効化できる設定が追加されます。「管理」→「設定」→「表示」タブ→「コンテンツ内テーブルの Tablesort (JavaScript) による並べ替え」をOFFにすると、並べ替えが行われなくなります。

引用アイコンをメモから引用符へ変更

チケットやコメントを引用するためのアイコンがメモから引用符へ変更されます。メモアイコンは一般的ではないことから、より分かりやすい引用符へ変更することになりました。

Redmineの新機能を先行して利用できる「RedMica」

Redmine互換のオープンソースソフトウェアRedMica (ファーエンドテクノロジー版Redmine)では、Redmineの次期バージョンの新機能を先行して利用できます。

RedMicaが今すぐ使えるサービス「My Redmine」

「My Redmine」は、RedMicaの開発者ファーエンドテクノロジーが提供するクラウドサービスです。無料でお試しできます。

バックナンバー(過去1年分)

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作成: 2025-07-17 17:00  •  分類: ,