RedMica 2.3 新機能ガイド
Redmine互換のオープンソースソフトウェア「RedMica」の新バージョン2.3の主な新機能11個を紹介します。
RedMica 2.3の新機能の解説動画をみる 【動画】RedMica 2.3 新機能ハイライト
RedMicaとは
RedMicaはRedmine互換のオープンソースソフトウェアで、Redmineのソースコードをもとにファーエンドテクノロジー株式会社がリリースしています。ファーエンドテクノロジーが提供するクラウドサービス「My Redmine」でも使われています。
最大の特長は、Redmineより短い間隔で定期的にリリースされることにより、Redmine次期バージョンの新機能を先行して利用できることです。
例えば、Redmineの最新バージョンは2022年3月にリリースされた5.0ですが、Redmine 5.0のリリース以降、RedMicaは2.1と2.2と2.3の3回のリリースが行われました。これにより、RedMica 2.3ではRedmine次期バージョン5.1で利用できるようになる予定の新機能の多くが既に利用できます。
新機能
- 「いずれかを含む」フィルタ演算子によるOR検索 おすすめ
- 「前方一致」「後方一致」フィルタ演算子で複数キーワードによるOR検索
- フィルタ演算子「現在/過去の値」「過去の値」「一度もない」 おすすめ
- 「全検索対象テキスト」フィルタ おすすめ
- 「チケットのフィルタを適用」ボタンによる検索結果の絞り込み
- 作業時間の「チケットの題名」フィルタ
- 作業時間の「チケットの親チケット」フィルタと項目
- バージョンをChangelogテキストとしてエクスポート おすすめ
- WebP画像への対応
- 作成したチケットのオートウォッチ おすすめ
- Gitリポジトリの「この更新以前のアノテート」 おすすめ
「いずれかを含む」フィルタ演算子によるOR検索
おすすめ
テキスト形式のフィルタに「いずれかを含む」フィルタ演算子が追加され、OR検索ができるようになりました。
例えば、チケット一覧画面で「題名」フィルタを追加し、「いずれかを含む」フィルタ演算子を選択、テキストボックスに「closed
blocked
」のように複数のキーワードをスペースで区切って指定すると、チケットの題名に closed
あるいは blocked
のいずれかを含むチケットを検索できます。
ちなみにAND検索はRedmine 5.0以降で可能です。既存の「含む」フィルタ演算子で複数キーワードを指定すると、指定したキーワードを含むチケットを検索できます。
Redmine 5.0 新機能(8): テキスト形式のフィルタで複数キーワードによるAND検索
「前方一致」「後方一致」フィルタ演算子で複数キーワードによるOR検索
「前方一致」「後方一致」フィルタ演算子で複数キーワードを指定するとOR検索ができます。
例えば、「ファイル」フィルタを追加し、「後方一致」フィルタ演算子で複数の拡張子を指定すると、いずれかの拡張子のファイルを検索できます。ファイルを探したいときに便利です。
フィルタ演算子「現在/過去の値」「過去の値」「一度もない」
おすすめ
履歴を検索する「現在/過去の値」「過去の値」「一度もない」フィルタ演算子が追加されました。既存のフィルタ演算子「等しい」「等しくない」は現在の値を検索するものですが、「現在/過去の値」「過去の値」「一度もない」はチケットの履歴の値を検索できます。
利用例
- 現在/過去の値
「担当者」フィルタで現在担当者または過去に担当者だったチケットを抽出 - 一度もない
「担当者」フィルタで現在も担当者ではないし、過去も担当したことがなかったチケットを抽出 - 過去の値
「ステータス」フィルタで過去に「終了」になったけど「進行中」に戻したチケットを抽出
「全検索対象テキスト」フィルタ
おすすめ
題名、説明、コメント、検索対象と設定されたカスタムフィールドをまとめて検索できる「全検索対象テキスト」フィルタが追加されました。これまでも「説明」や「コメント」フィルタはありましたが、探したいキーワードが説明とコメントのどちらに入力されたのかわからないとき、説明とコメントどちらでも探す必要がありました。
「全検索対象テキスト」フィルタはテキストをまとめて検索できるのでチケット探すのが便利になりました。
「全検索対象テキスト」フィルタの検索結果は検索ボックスの検索結果と同じですが、さらに複数のフィルタを追加してよりチケットを絞り込むことができます。
「チケットのフィルタを適用」ボタンによる検索結果の絞り込み
画面右上の検索ボックスから行う検索結果の画面に「チケットのフィルタを適用」ボタンが追加されました。このボタンを押すと「全検索対象テキスト」フィルタを使った絞り込みに変換したチケット一覧画面が表示されます。
作業時間の「チケットの題名」フィルタ
作業時間をチケットの題名に含まれるキーワードを指定して絞り込みできるようになりました。例えば、特定のキーワードが含まれたチケットの作業時間のみ表示できます。
作業時間の「チケットの親チケット」フィルタと項目
作業時間を親チケット番号で絞り込みできるようになりました。例えば、特定のチケット番号を指定して、その子チケットの作業時間のみ表示できます。
また、一覧画面に親チケット番号を表示できるようになりました。
バージョンをChangelogテキストとしてエクスポート
おすすめ
ロードマップ画面で特定のバージョンの一覧をテキスト形式でエクスポートできるようになりました。各バージョンの画面右下「TXT」をクリックするとエクスポートできます。Changelogやリリースノートを作るときに便利です。
WebP画像への対応
JPGやPNGと同じようにWebP画像も、サムネイルの表示やインライン画像の埋め込みに対応しました。
作成したチケットのオートウォッチ
おすすめ
自分が作成したチケット自動的にウォッチできるようになりました。個人設定のオートウォッチ「自分が作成したチケット」から設定できます。
ちなみに自分が更新したチケットのオートウォッチはRedmine 5.0以降で利用できます。
Redmine 5.0 新機能(11): 自分が更新したチケットのオートウォッチ
Gitリポジトリの「この更新以前のアノテート」
おすすめ
Gitリポジトリのアノテート画面に「この更新以前のアノテート」ボタンが追加されました。アノテートはこの行はどのリビジョンで誰が更新したのか表示されますが、それより前の更新の履歴をさかのぼって見ることができます。GitHubの「View blame prior to this change」と同じ機能です。
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