RedMica 2.2 新機能ガイド
Redmine互換のオープンソースソフトウェア「RedMica」の新バージョン2.2の主な新機能6個を紹介します。
RedMicaとは
RedMicaはRedmine互換のオープンソースソフトウェアで、Redmineのソースコードをもとにファーエンドテクノロジー株式会社がリリースしています。ファーエンドテクノロジーが提供するクラウドサービス「My Redmine」でも使われています。
最大の特長は、Redmineより短い間隔で定期的にリリースされることにより、Redmine次期バージョンの新機能を先行して利用できることです。
例えば、Redmineの最新バージョンは2022年3月にリリースされた5.0ですが、Redmine 5.0のリリース以降、RedMicaは2.1と2.2の2回のリリースが行われました。これにより、RedMica 2.2ではRedmine次期バージョン5.1で利用できるようになる予定の新機能の多くが既に利用できます。
新機能
- 管理→ユーザー画面でのユーザーのフィルタとクエリ
- チケットのレポートのCSVエクスポート
- CommonMark MarkdownでCSSの一部プロパティの利用に対応
- ロールごとに設定可能な時間管理のデフォルトの作業分類
- 編集済みのコメントに対して「編集済み」と表示
- 検索キーワードの区切り文字として全角スペースにも対応
管理→ユーザー画面でのユーザーのフィルタとクエリ
管理→ユーザー画面でチケットのフィルタと同じようにさまざまな条件を組み合わせてユーザーの絞り込みができるようになりました。例えば、次のような絞り込みができます。
- あるグループに所属 かつ システム管理者権限を持ったユーザー
- メールアドレスに特定のドメインが含む かつ 最終接続日が指定日より前のユーザー
また、チケットと同じようにカスタムクエリが使えるようになりました。
RedMica 2.1以前のフィルタは、有効なユーザーを絞り込む、ある名前を含むユーザーを絞り込むなど一つの限られた条件でした。
チケットのレポートのCSVエクスポート
チケットのレポートのデータをCSV形式でエクスポートができるようになりました。例えば、プロジェクトマネージャーが資料を作ってまとめるときに活用できます。
エクスポート方法:
- チケットの概要画面で「サマリー」をクリック(トラッカーやバージョンなどさまざまな切り口で未完了/完了チケットの件数が表示される)
- 虫眼鏡アイコンをクリック(より詳細なステータスごとのチケットの件数が表示される)
- 画面右下の「CSV」をクリック
CommonMark MarkdownでCSSの一部プロパティの利用に対応
CommonMark Markdownを使用しているときに、HTMLタグを埋め込んでテキストの装飾や画像の表示サイズの指定などCSSプロパティの記述が可能となりました。
これまでTextileであればCSSプロパティを使って記述する方法がありましたが、Markdownは対応していませんでした。現在Markdownを使っている場合はCommonMark Markdownに切り替えることで、HTMLタグを埋め込んでstyleタグに中でCSSプロパティを記述できるようになります。
ロールごとに設定可能な時間管理のデフォルトの作業分類
作業分類のデフォルト値をロールごとに設定できるようになりました。RedMica 2.1以前はRedmine全体での設定のみでした。例えば、開発者は開発の作業分類、プロジェクトマネージャーは管理系の作業分類をデフォルトに設定して手間を減らすことができます。
編集済みのコメントに対して「編集済み」と表示
チケットのコメントは後で編集できますが、編集されたコメントは「編集済み」と表示されるようになりました。「編集済み」のテキストにマウスカーソルを合わせると最終の編集時刻・編集したユーザーも確認できます。
RedMica 2.1以前はコメントを編集しても表示が変わらないので、編集したかどうかがわかりませんでした。
検索キーワードの区切り文字として全角スペースにも対応
複数キーワードを指定したAND検索をするときに、全角スペースを区切り文字として使えるようになりました。画面右上の検索ボックスに加えて、チケットのフィルタで複数キーワードを指定したAND検索でも対応しています。
RedMica 2.1以前は半角スペースしか対応していなかったので、日本語を入力するときは半角スペースを入れるために言語の切り替えをする必要がありました。