Redmine 6.1.0 リリース
2025年9月21日(中央ヨーロッパ時間)、Redmine 6.1.0 がリリースされました。本リリースは、2024年11月11日にリリースされた Redmine 6.0.0 以来の feature release であり、多数の新機能が追加されています。改善・修正の総数は76件です。
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Redmineとは:
Redmineはオープンソースのプロジェクト管理ソフトウェアです。オンプレミスのサーバなど自前の環境に自由にインストールできるほか、クラウドサービスも利用できます。
Redmine 6.1 リリース
Redmine 6.1.0は、数多くの新機能、改善、技術的な変更が盛り込まれた機能豊富なアップデートです。このリリースは、ユーザーのワークフロー改善と管理者による制御の強化を目的として、小さな最適化から全く新しい機能に至るまで、約70件の課題に対応した成果です。Redmine開発者は、Railsのよりモダンなツールを使用できるようになりました。
1. 主な新機能
- コンテンツへのリアクション機能: ユーザーはチケット、コメント、ニュース、フォーラムの投稿にリアクションを追加できるようになりました(#42630)。
- OAuth2のサポート: RedmineがOAuth2プロバイダーとして機能できるようになりました (#24808)。
- アバターとしてユーザーのイニシャルを表示: Gravatarサービスが無効の場合にユーザーのイニシャルをアバターとして表示する機能が実装されました (#29824)。Gravatarサービスを利用してユーザーアバターを表示している方向けには、最近Gravatarが開始した新しい「イニシャル」オプションのサポートが追加されました (#42623)。
- 「プログレスバー」カスタムフィールド: 既存の「進捗率」のように動作する、新しいカスタムフィールド形式が導入されました (#42335)。
2. UIの改善
- チケットの題名を画面上部に固定表示: 長いチケット詳細ページをスクロールする際、題名が画面上部に常に表示されるようになり、誤って別のチケットを更新してしまうミスを防ぎます (#42684)。
- コピーボタン: APIキーや
pre
コードブロック内のコンテンツを直接クリップボードにコピーできるようになりました (#5953,#29215)。 - アイコンの更新: ウォッチアイコンが目のアイコンに (#42305)、コメントの引用アイコンがクォーテーションマークに変更されました (#42630)。
- 履歴/コメント/返信の見た目と操作感の更新: 表示を簡素化するため、これら3つすべてが同じ構造を使用するようになり (#42972)、見た目と操作感が更新されました (#40744)。
3. テキスト書式の改善
- リストマーカーの自動挿入: MarkdownまたはTextile書式でテキストを編集中にリスト項目の後でEnterキーを押すと、次のリストマーカーが自動的に挿入されるようになりました (#43095)。
- CommonMarkアラート拡張の有効化: この拡張が有効になり、テキストを「Note」、「Tip」、「Warning」、「Caution」、「Important」としてハイライト表示できるようになりました (#42603)。
- 高DPIディスプレイの改善: チケットやその他のコンテンツに挿入された画像が、高画素密度の画面で自動的に正しいサイズに調整されるようになりました (#38504)。
{{recent_pages}}
マクロ: 最近更新されたWikiページの一覧を表示する新しいマクロです (#38501)。
4. 管理者向けの機能強化
- 表示項目のカスタマイズ: 子チケットおよび関連するチケットの一覧で、表示する列をカスタマイズできるようになりました (#42477)。
- 終了したチケットへの時間記録: チケットを終了した後に作業時間の入力を許可するかどうか設定できるようになりました (#13596)。
- オートウォッチの設定: チケットを自動的にウォッチするためのデフォルト設定がカスタマイズ可能になりました (#42880)。
- Wikiコンテンツ内のJavaScriptによるテーブルソート機能の無効化: 管理者は、場合によっては煩わしくなるこの機能を無効にできるようになりました (#40588)。また、この設定は新規インストールでは無効になっています。
- ロール削除の改善: ロールを削除する際のエラーメッセージに、そのロールが使用されているプロジェクトの一覧がプロジェクト設定ページへのリンク付きで表示されるようになりました (#42441)。
5. Rails, Rubyおよびその他の技術的な改善
- Ruby 3.4がサポートされ (#41976)、Ruby 3.1のサポートが終了しました (#42496)。
- モダンなJavaScriptフレームワークとしてStimulusがコアに追加されました (#42510)。現時点では、この新しいフレームワークを使用して実装/近代化された機能はごくわずかですが、Redmine 7でも引き続き採用していく予定です。
- パフォーマンスを向上させる14件のチケットに対応しました。これに加えて、Redmine開発者はbullet gemを使用して非効率なデータベースクエリを自動的に検出できるようになりました (#42555)。
Redmine::I18n::Backend
が削除されました (#42859)。- CommonMarkによって提供されるタスクリスト項目は、CommonMarkのタスクリスト拡張機能を使用するようになりました。deckar01-task_list gemは削除されました。
新しいバージョンはダウンロードページからダウンロードでき、完全な変更履歴はChangelogで確認できます。
このリリースの実現に貢献してくださったすべての皆様に心より感謝申し上げます。特に、Redmineを積極的に改善されている Go MAEDA 氏と彼のチーム(Katsuya HIDAKA 氏、Mizuki ISHIKAWA 氏)、そして多大な貢献をいただいたPlan.io(Jens Krämer氏、Holger Just氏)をはじめとする多くの方々に感謝いたします。
Redmineのバージョンステータスとリリースポリシーの更新:
- Redmine 6.0.7、5.1.10、5.0.14のリリースですでにお知らせした通り、Redmine 5.0はサポート終了となりました。
- Redmine 5.1は現在レガシーバージョンとなり、セキュリティアップデートのみが提供されます。
- Redmine 6シリーズは安定版です。
- Redmine 7.0.0が次のメジャーリリースです。
Ruby / Railsのリリースサイクルに合わせ、より迅速に新しいバージョンをサポートするため、メジャーバージョンのリリースサイクルを変更することを計画しています。来年からこれを実現できることを願っています。
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