Redmine 3.2をCentOS 7.1にインストールする手順

2015-12-07 13:19  •  分類: ,

最小構成でインストールしたCentOS 7.1にRedmine 3.2をインストールする手順です。

このページに記載した手順を自動的に実行するAnsibleのplaybookを公開しています。ぜひご利用ください。インストール直後のCentOS 7でコマンドを数個入力するだけでRedmineが構築できます。

https://github.com/farend/redmine-centos-ansible

※Ubuntu版の記事もあります ▶ RedmineをUbuntuにインストールする手順

本手順で作成される環境

本手順で作成される環境は以下のとおりです。

ソフトウェア バージョン
Redmine Redmine 3.2.0
OS CentOS 7.1
データベース PostgreSQL 9.2.14
webサーバ Apache 2.4.6 (Railsの実行にはPassengerを使用)
Ruby 2.2.3

CentOSの設定

SELinuxを無効にする

エディタで /etc/sysconfig/selinux を開き、 SELINUX= の値を disabled に変更してください。

# This file controls the state of SELinux on the system.
# SELINUX= can take one of these three values:
#     enforcing - SELinux security policy is enforced.
#     permissive - SELinux prints warnings instead of enforcing.
#     disabled - No SELinux policy is loaded.
SELINUX=disabled
# SELINUXTYPE= can take one of three two values:
#     targeted - Targeted processes are protected,
#     minimum - Modification of targeted policy. Only selected processes are protected.
#     mls - Multi Level Security protection.
SELINUXTYPE=targeted

変更後、CentOSを再起動して下さい。

reboot

再起動後、 getenforce コマンドを実行してSELinuxが無効になったことを確認してください。 Disabled と表示されればSELinuxは無効になっています。

getenforce
Disabled

firewalldでHTTPを許可

CentOS 7.1の初期状態ではFirewalld(ファイアウォール)が有効になっており、外部からサーバ上の80/tcpポート(HTTP)に接続することができません。クライアントのwebブラウザからアクセスできるようFirewalldの設定を変更します。

デフォルトzoneにhttpを追加する:

firewall-cmd --zone=public --add-service=http --permanent
success

追加した設定を反映:

firewall-cmd --reload
success

httpでのアクセスが許可されたか確認:

firewall-cmd --zone=public --list-services
dhcpv6-client http ssh

必要なパッケージのインストール

Redmineを使用するにあたり、必要なパッケージのインストールを行います。

開発ツール(Cコンパイラ等)のインストール

yum -y groupinstall "Development Tools"

RubyとPassengerのビルドに必要なヘッダファイルなどのインストール

yum -y install openssl-devel readline-devel zlib-devel curl-devel libyaml-devel libffi-devel

PostgreSQLとヘッダファイルのインストール

yum -y install postgresql-server postgresql-devel

Apacheとヘッダファイルのインストール

yum -y install httpd httpd-devel

ImageMagickとヘッダファイル・日本語フォントのインストール

yum -y install ImageMagick ImageMagick-devel ipa-pgothic-fonts

ImageMagickと日本語フォントはガントチャートをPNG形式の画像にエクスポートする機能、添付ファイルのサムネイル画像を作成するのに使われます。これらのインストールを行わなくてもRedmineの実行は可能です。

Rubyのインストール

ソースコードのダウンロード

RubyのオフィシャルサイトのダウンロードページからRuby2.2の最新のソースコードをダウンロードしてください。

http://www.ruby-lang.org/ja/downloads/

curl -O https://cache.ruby-lang.org/pub/ruby/2.2/ruby-2.2.3.tar.gz

Rubyのビルド

ダウンロードしたRubyのtarballを展開し、Rubyのビルドとインストールを行ってください。

tar xvf ruby-2.2.3.tar.gz
cd ruby-2.2.3
./configure --disable-install-doc
make
make install
cd ..

configure実行時に--disable-install-doc を指定することでRubyのドキュメントのインストールを回避でき作業時間を短縮できます。

作業後、 ruby -v を実行してRubyのバージョンを表示させ、Rubyがインストールできたことを確認してください。

ruby -v
ruby 2.2.3p173 (2015-08-18 revision 51636) [x86_64-linux]

bundlerのインストール

Ruby用のパッケージ管理ツールであるbundlerをインストールします。Redmineが使用するgemパッケージをインストールするのに使用します。

gem install bundler --no-rdoc --no-ri
--no-rdoc --no-ri はドキュメントのインストールを省略するためのオプションです。

PostgreSQLの設定

データベースクラスタの新規作成

postgresql-setup initdb

RedmineからPostgreSQLに接続するための設定を追加

エディタで /var/lib/pgsql/data/pg_hba.conf を開き、 "Put your actual configuration here" と書かれている箇所を探して以下のように設定を2行追加してください。

# Put your actual configuration here
# ----------------------------------
#
# If you want to allow non-local connections, you need to add more
# "host" records.  In that case you will also need to make PostgreSQL
# listen on a non-local interface via the listen_addresses
# configuration parameter, or via the -i or -h command line switches.
host    redmine         redmine         127.0.0.1/32            md5
host    redmine         redmine         ::1/128                 md5

PostgreSQLの起動および自動起動の設定

service postgresql start
systemctl enable postgresql

PostgreSQLのディレクトリに移動

cd /var/lib/pgsql

Redmine用ユーザーの作成

sudo -u postgres createuser -P redmine
Enter password for new role: (PostgreSQLの redmine用ユーザーに設定するパスワードを入力)
Enter it again: (パスワード再入力)

※ PostgreSQLのユーザー redmine には任意のパスワードを設定してください。このパスワードは後述のdatabase.ymlの設定で使用します。

Redmine用データベースの作成

sudo -u postgres createdb -E UTF-8 -l ja_JP.UTF-8 -O redmine -T template0 redmine

PostgreSQLのディレクトリから元のディレクトリに戻る

cd -

Redmineのインストール

Redmineのダウンロード

svn コマンドを使ってRedmine 3.2.xの最新ソースコード一式をRedmineのデプロイ先のディレクトリにダウンロードしてください。以下の実行例では /var/lib/ 直下のディレクトリ redmine にソースコード一式をダウンロードします。

svn co http://svn.redmine.org/redmine/branches/3.2-stable /var/lib/redmine
svnコマンドを使うのではなくtarballを下記URLからダウンロードすることもできますが、svnコマンドを使う方が手間が少なく簡単です。
http://www.redmine.org/projects/redmine/wiki/Download

データベースへの接続設定

Redmineからデータベースへ接続するための設定を記述したファイルを作成します。

以下の内容でRedmineのインストールディレクトリ(例: /var/lib/redmine)以下に config/database.yml を作成してください。

production:
  adapter: postgresql
  database: redmine
  host: localhost
  username: redmine
  password: "********"
  encoding: utf8

※ ******** 部分は、PostgreSQL上に作成したredmine用ユーザーのパスワードです。
config/database.yml.example に設定例が記載されているので参考にしてください。

設定ファイル config/configuration.yml の作成

Redmineからメールサーバへ接続するための設定や日本語フォントファイルのパスを記述した設定ファイルを作成します。

以下の内容でRedmineのインストールディレクトリ以下に config/configuration.yml ファイルを作成してください。

production:
  email_delivery:
    delivery_method: :smtp
    smtp_settings:
      address: "localhost"
      port: 25
      domain: "example.com"

  rmagick_font_path: /usr/share/fonts/ipa-pgothic/ipagp.ttf

example.com の部分は、Redmineを実行するサーバのFQDNとしてください。
config/configuration.yml.example に設定例が記載されているので参考にしてください。 ※ メールが送信されるようにするためには別途MTAのセットアップが必要です。

configuration.yml ではアップロードされたファイルの保管場所や、データベースの暗号化なども設定できます。詳しくは configuration.yml の設定項目 をご覧ください。

Redmineのインストールディレクトリへ移動

cd /var/lib/redmine

gemパッケージのインストール

Rubyのパッケージ管理ツール「bundler」を使用してRedmineが依存するgemパッケージをインストールします。Redmineのインストールディレクトリで以下のコマンドを実行してください。

bundle install --without development test --path vendor/bundle

Redmineの初期設定と初期データ登録

Redmine動作に関する初期設定と初期データの登録を行います。下記のコマンドはRedmineのインストールディレクトリで実行してください。

セッション改ざん防止用秘密鍵の作成

下記コマンドを実行してください。

bundle exec rake generate_secret_token
/var/lib/redmine/vendor/bundle/ruby/2.2.0/gems/htmlentities-4.3.1/lib/htmlentities/mappings/expanded.rb:465: warning: duplicated key at line 466 ignored: "inodot"

データベースのテーブル作成

config/database.yml で指定したデータベースにテーブルを作成します。

RAILS_ENV=production bundle exec rake db:migrate

デフォルトデータの登録

作成したテーブルにデフォルトデータのロードを行います。この操作によりトラッカー、優先度、ステータス、ロール、ワークフローなどの初期値が登録されます。

RAILS_ENV=production REDMINE_LANG=ja bundle exec rake redmine:load_default_data
/var/lib/redmine/vendor/bundle/ruby/2.2.0/gems/htmlentities-4.3.1/lib/htmlentities/mappings/expanded.rb:465: warning: duplicated key at line 466 ignored: "inodot"
Default configuration data loaded.
デフォルトデータの登録は、コマンドラインではなくRedmine起動後に管理画面から実行することもできます。
参考: デフォルトデータのロード

Passengerのインストール

Apache上でRedmineなどのRailsアプリケーションの実行するために使われるPhusion Passengerをインストールします。

gem install passenger --no-rdoc --no-ri

PassengerのApache用モジュールのインストール

下記コマンドを実行してApache用のモジュールのビルドとインストールを行ってください。

passenger-install-apache2-module --auto

Apache用設定内容の確認

下記コマンドを実行するとApacheに追加すべき設定が表示されます。この情報はこの後Apacheの設定を行うときに使用します。

passenger-install-apache2-module --snippet

Apacheの設定

以下の内容で /etc/httpd/conf.d/redmine.conf を作成してください。

# Redmineの画像ファイル・CSSファイル等へのアクセスを許可する設定。
# Apache 2.4のデフォルトではサーバ上の全ファイルへのアクセスが禁止されている。
<Directory "/var/lib/redmine/public">
  Require all granted
</Directory>

# Passengerの基本設定。
# passenger-install-apache2-module --snippet で表示された設定を記述。
# 環境によって設定値が異なるため以下の3行はそのまま転記せず、必ず
# passenger-install-apache2-module --snippet で表示されたものを使用すること。
#
LoadModule passenger_module /usr/local/lib/ruby/gems/2.2.0/gems/passenger-5.0.21/buildout/apache2/mod_passenger.so
<IfModule mod_passenger.c>
  PassengerRoot /usr/local/lib/ruby/gems/2.2.0/gems/passenger-5.0.21
  PassengerDefaultRuby /usr/local/bin/ruby
</IfModule>

# Passengerが追加するHTTPヘッダを削除するための設定(任意)。
#
Header always unset "X-Powered-By"
Header always unset "X-Runtime"

# 必要に応じてPassengerのチューニングのための設定を追加(任意)。
# 詳しくはPhusion Passenger users guide(https://www.phusionpassenger.com/library/config/apache/reference/)参照。
PassengerMaxPoolSize 20
PassengerMaxInstancesPerApp 4
PassengerPoolIdleTime 864000
PassengerHighPerformance on
PassengerStatThrottleRate 10
PassengerSpawnMethod smart
PassengerFriendlyErrorPages off

CentOSではApache起動時に /etc/httpd/conf.d/*.conf が自動的に読み込まれます。

Apacheの起動および自動起動の設定

下記コマンドを実行し、Apacheを起動するとともにシステム起動時に自動起動されるよう設定してください。

service httpd start
systemctl enable httpd

Apache上のPassengerでRedmineを実行するための設定

Redmineを配置したディレクトリ以下のファイルを、Apacheを実行するユーザー・グループ(CentOSの場合はいずれも"apache")で読み書きできるよう、オーナーを変更します。

chown -R apache:apache /var/lib/redmine

どのような形態(URL)でRedmineを利用するかによって設定が異なります。三つのパターンを例に挙げます。

パターン1: webサーバをRedmine専用として使用

webサーバのルートディレクトリでRedmineを実行するための設定です。「http://サーバIPアドレスまたはホスト名/」でRedmineにアクセスできます。

エディタで /etc/httpd/conf/httpd.conf を開き DocumentRoot をRedmineのpublicディレクトリ(例: /var/lib/redmine/public)に変更してください。

DocumentRoot "/var/www/html"
↓
DocumentRoot "/var/lib/redmine/public"

設定変更後、Apacheを再起動してください。

service httpd configtest
service httpd restart

パターン2: サブディレクトリでRedmineを実行

URLのサブディレクトリでURLにアクセスできるように設定します。同じサーバでRedmine以外のアプリケーションを実行する場合や、複数のRedmineを実行する場合に便利な設定です。

シンボリックリンクの作成

Apacheの DocumentRoot に指定されているディレクトリ(デフォルトは /var/www/html)に、Redmineのpublicディレクトリ(例: /var/lib/redmine/public)に対するシンボリックリンクを作成します。シンボリックリンクの名称は、URLのディレクトリ名部分で使いたい名前(例:redmine)にしてください。

ln -s /var/lib/redmine/public /var/www/html/redmine

Apacheへの設定追加

前述の手順で作成したRedmine関係のApacheの設定ファイル /etc/httpd/conf.d/redmine.conf に以下の設定を追加します。

RackBaseURI /redmine

設定後、下記コマンドを実行してApacheを再起動してください。

service httpd configtest
service httpd restart

インストール完了後の初期設定

インストールが完了しwebブラウザ経由でRedmineにアクセスできる状態になったら、日本語環境で使うための設定変更やユーザーの追加・プロジェクトの追加などを行います。

インストール後の初期設定手順については以下をご覧ください。

作成: 2015-12-07 13:19  •  分類: ,

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